江戸東京野菜コンシェルジュ育成講座レポート第二回

 さて、第3回は江原絢子先生による
「江戸東京野菜の食文化」
というテーマで行われました。

前半は日本料理の食事形式について学びました。

日本の食事形式には「本膳」と「懐石」があり、「本膳」形式は室町時代から確認されている儀式を伴う食事形式で、本膳、二の膳、時として与の膳まで状況によって供されてきたこと。
「懐石」形式は安土桃山時代に茶の湯とともに供されてきたことを学びました。

現在も日本料理店で見かける「会席料理」は
江戸時代の料理文化の中で生まれ変化してきたそうです。

そして「料理早指南」という江戸時代の文献から当時の献立例が示され、江戸東京野菜がずっと使われてきた歴史がよくわかりました。

後半には先生所蔵の貴重な江戸時代の料理書数冊の実物が回され、受講生は興味津々、大切な文献をいためないようにそっとページをめくっていました。

その文献などから、当時それぞれの野菜がどの季節にどれだけ使われているかの統計や、調味料の味付けなどを分析した資料が配られ、また江原先生が文献をもとに再現したお料理が紹介されました。

当時の食べ物が、変化しながらも現在につながっているのを知ることで歴史の流れを実感し、また、そのなかで江戸東京野菜が数を減らしながらも伝わってきたことがとても貴重に思えた講座でした。

次の週、11月3日はオプションで
明治神宮宝物殿前で行われた「東京農業祭」の見学に行ってきました。

まず目に入ったのは野菜で作られた宝船!

豊作丸と書かれた船に白菜、人参、ブロッコリー、蕪などが美しく積まれていました。
広場にはテントが張られ、さまざまな農産物が展示、販売されていました。

大竹先生の案内で入ったテントに並んでいたのは「農水大臣賞」「都知事賞」「優秀賞」…などの札がついた見事な野菜たち!
日頃スーパーなどで目にする野菜とは、色つや、大きさなどが違いました。

集まったのは7?8人でしたが、大竹先生による詳しい野菜の説明に熱心に聞き入ったり、
写真を撮ったりしていました。

江戸東京野菜コーナーでは実際に初めて見る江戸東京野菜も展示されていて、生産者の宮寺さんからも収穫のお話を聞くことができ、有意義な一日となりました。

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