江戸東京野菜コンシェルジュ育成講座レポート第三回

すっかりご報告の間があいてしまいました。
第4回は中田哲也氏による
「地産地消とフード・マイレージ」
の講義です。

 中田氏は農水省統計部数理官、そして農学博士でもあり「フード・マイレージ資料室」というウェブサイトをひらいていらっしゃいます。

 講義では、今日本が直面している食料自給率や輸入の状況、TPPや農業の抱える問題点などのこともわかりやすく説明してくださり、農水省の見解だけでなく批判や氏個人の考えなど多方面からの意見を紹介していただくことで深い理解につながりました。

 国内においても輸送機関の発達により、遠い生産地から大量に安く仕入れ、大型店舗で販売されるようになり、商店街の小売店舗が衰退していること。
食生活の面でも欧米化が進み、お米の消費量が減っていること。またお惣菜を買う「中食」が増えていることなど食料事情の変化がグラフで示されました。
これらのことが日本の農業の盛衰にも大きくかかわっており、そのためにも江戸東京野菜などの地元野菜を守り「地産地消」を推進していくことが大切だということです。

 後半は受講生が5?6人の班に分かれ、実際に「フード・マイレージ」を計算するワークでした。「フード・マイレージ」は当ホームページでも紹介しましたが、食料の輸送量×輸送距離で計算されます。
各班に与えられた食品カードから献立を組み立て、計算しました。
私の班は、とにかくフード・マイレージが低そうな食品を選ぼうということになり、結果、見事100%国産になりました!

そして班ごとに問題点や感想を話し合い、それぞれの結果を模造紙に書き発表しました。

「なるべく国産を買いたいが、手に入りにくかったり値段が高い」
「近くでハウス栽培するより、温暖な生産地で作り輸送したほうが効率が良いのではないか」
「もっと手軽に地元産野菜が買えるようにコンビニなどで売ったら良い」
「食品を選ぶ視点が広がった」
などさまざまな意見がでました。
また中田氏に対する鋭い質問も出て、受講生の意識の高さが伺えました。

今回の講座では受講者同士で意見交換をし、皆さんと熱い思いを共有することができ嬉しく思いました。

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