小金井市立第二小学校思春期講座

28日(土)
小金井市立第二小学校にて思春期講座「子育てとごはん 子育てのごはん」が行われました。
これから思春期を迎えるお子さんに、どのように食べさせ、食に関わらせるかというテーマで、講師は当食育HP編集委員の酒井文子さん、雀部かおりさんのおふたりです。

まず、酒井さんからは「好き嫌いはなぜ?」という、事前アンケートでも一番関心が高かったテーマでのお話です。
食べるという行為は五感を使っていて、そのうちの何かが原因で嫌いになる。胎児にも味覚はあり、だいたい乳幼児期から高学年までに嗜好がきまってしまう。嫌いなものを無理強いするのはあまり良くない。高学年であれば、なぜ嫌いなのかを分析させるのも良い方法で、理由がはっきりすれば、克服できる場合もある。というお話をされました。
たとえば、自分で野菜を栽培させたり、おいしいピーマンの見分け方を教えると、試してみよう!と食べられるようになったというエピソードを交え、好き嫌いは気持ちや環境で変わることもあるという例を挙げました。
また、食事を楽しむ雰囲気を作り「おいしい」「楽しい」という記憶、食に関して良い情報を与えることが大事ということも話されました。食事は毎日のことだからこそ大切にしたいアドバイスですね。

雀部さんからは、保護者の関心が高いテーマということで、食事と学力の関連性、栄養をちゃんと摂ることの大切さ。栄養をちゃんと摂っている子どもは学力が高いという導入から、その人がどのように食べてきたかは食歴として残る。将来メタボリックにならないためにも、自分で食を選択できるようにすることが大切だと話されました。
また、料理にはいろいろな能力が必要で、献立作り、買い物、調理までをひとりでさせることは企画力、構成力、段取りする力、達成感を味わえる、感謝の気持ちを持つようになるなど、将来仕事をするうえでもとても役立つ。学年に応じて手伝いを増やしていくと良いとのことでした。
雀部さんのお子さんが実践されている家事のお手伝い。きちんと責任を持たせ、じっくり見守る、評価する、他人に褒められて自信がつき成長する。というお話は具体的な例としてとても参考になったのではないでしょうか。
その後の質疑応答では
Q食事に時間がかかる。
A成長すれば早く食べられるようになる。様子をみながら促す。
Qたくさん食べたがる。
A食事に影響がない範囲でおやつを与えたほうが良い。
Q嫌いなものを残し、間食する。
A決まりをきちんと決め、ご飯を残させないようにする。

お二人のお話の共通点は、食べることを楽しむ気持ちを大事にする。焦らず見守ることも大事。ということでした。
思春期のお子さんに食べさせる、食事に関わらせることは身体面だけでなく精神面の成長にも大きくかかわっているのだと感じました。
 
保護者の方々からは
・好き嫌いについてちょうど迷っていたが見守っていこうと思えるようになった。
・子育てのヒントをたくさんもらえた。
・五感についての話は参考になった。
・食事の時間の雰囲気を大事にしたいと思った。
・お手伝いの話が良かった。
などたくさんの感想がよせられ、またこれから当ホームページを活用していきたいとのコメントがありました。

20年に一度の大雪で参加人数は少なめでしたが、思春期の食事のあり方を考える良い機会となり、充実した講座となりました。
酒井さん、雀部さんお疲れ様でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です